「発想の飛躍」「情熱」「粘り」が実らせたブランド
<4回シリーズ>
こんにちは、河合工務店です。
藍染靴「Bluestone」の開発には、紆余曲折あった。
この事業の中心人物である赤理さんは、振り返る。
「『興和インターナショナル』は、
靴の製造・販売会社です。
GMSや靴量販店、紳士服チェーン店のOEMを中心として、
年間、何百万足を売り上げています。
そんな量販店メインの会社が、6年前、
『今までの興和インターナショナルのスタイルから、
新たなステップを」との社長の一言で、
新プロジェクトがスタート」。
早速、社内にて赤理さんを含む3人態勢で
進められた。
「当初は、日本のデニムで
ブーツをつくりたいと考えました。
デニムのダメージ(破れ)を生かすと面白いなと。
洗ってそれをやろうとしましたが、
水を通すと縮んで、靴にならない…」。
事業は難航。他のスタッフは去り、
赤理さん1人が残った。
「身軽になって、
かえって好き勝手できました」と笑う。
「あるとき、『藍染革って知ってる?』と、
先輩が尋ねたんです。
『それだ!』と私は直観し、ネットで検索。
すると、京都の藍染屋のSUKUMO Leatherさん
のホームページに辿りついたんです。
写真が素晴かった。
すぐに連絡。靴量販店メインの会社が
話を持ちかけても、
取り合ってくれないだろうなと思いましたが、
なんと販売を快諾してくれたのです」。
そして、1人の情熱と粘りによって、
革新的ブランド
「Bluestone」は誕生した。
<空色から深い藍色まで、
藍のまざまな濃度の色合いがそろう>
「SNSで発信して、
徐々に認知度が上がっています。
百貨店や専門店に一部販売はしていますが、
現在は百貨店での期間限定ショップ開催も
できるように。
これまで、新宿伊勢丹メンズ館、
大阪梅田阪急メンズ館、日本橋高島屋、
渋谷西武などのイベントオファーも
増えてきました」。
いいものは、確実に支持される。
河合工務店も、そんな強い想いで、
「みんなに優しい木づかいの家」
というブランドを、
日々つくり出している。
(文責/ライター上田隆)