こんにちは、河合工務店です。

タイルのすぐ横の

玄関上がり框は、ナシの木。

あのシャリシャリ甘い実のなる木です。

きめ細かく緻密な木目と淡黄色の木肌は

どこか品のある感じ。

美しさだけで、ここに収まってるわけでは

ありません。

日々、家族の足に踏まれ、交通量が多いこと。

時に腰を下ろして、履物を履き替える

場所であること。

だから、丈夫で、かつ人肌に優しい

適度な硬さが必要。

だから、ナシの木は適役なんです。

実は、この木、芸術家が大好き。

彫刻に刻まれたり、楽器になったりします。

楽器といえば、木琴やコーダーが有名。

つるりとしたこの上がり框に、

もしあなたが耳を当ててみれば、

えも言われぬ妙なる「音」が

聴こえてくるかもしれません。

いや、急ぎの誰かが、その頭につまづくかな。

「音楽の木だ」とそっと思うだけで、

玄関は、どこか心豊かな空間になることでしょう。

(文責/ライター・上田隆)