安価な中国産い草の畳が、良質の国産を駆逐
こんにちは、河合工務店です。
艶やかでふっくら。防虫剤いっさいなし。
減農薬のい草畳を販売しているMORITA企画の第2弾。
その素晴らしい畳の話の前に、
中国産のいぐさを使った畳が出回る背景と質を、
同社代表の森田さんが説明してくれた。
「今、い草の8割は、中国で生産したもの。
住宅メーカー、マンションデベロパーが、
単価を下げるために『安い畳を』と、中国産を使うことで、
どんどん出回るように。
また、最近は、和室にこだわる人が減り、
『畳はついてるだけでいい』と要望するので、
よけいにそうなります」。
表替えの値段は、中国産が1畳6000円以下で、確かに安価。
ちなみに国産は、通常1万円前後。
<上が国産い草、下が中国産の断面>
サンプルの中国産のい草を触らせてもらうと、
薄っぺらく、もろい感じ。
一方で、国産は、空気をふわり含んで分厚い。
「断面を見ると、中国産はスカスカで、崩れた形。
中国からコンテナで運ぶうち、
海上で長時間揺られ、湿気にやられる対策として、
過剰な乾燥状態にするため干からびた感じに
なるものが多い。
しかし、国産は、国内の生産地から車で運べるので傷まず、
丈夫です」と森田さん。
中国産の畳は、すぐにささくれてしまうものが多く。
これがたくさん市場に出るから、
「畳は面倒だ」と誤解され、畳離れも加速してしまった。
健康にもよくなかった。
「かつて、防虫シートが入っていた化学床の畳は、
中国産のい草の表から、薬品がどんどん揮発してしまい、
しかも防虫効果は2~3年しか持ちませんでした」。
国産畳が中国産に駆逐され、
衰退の一途をたどる厳しい状況下、
MORITA企画は、安心安全な国産畳をつくろうと奮闘。
それには、減農薬のい草を生産する必要があった。
(文責/ライター上田隆)
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