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安価な中国産い草の畳が、良質の国産を駆逐

【減農薬のい草畳2】MORITA企画 2 <4回シリーズ>

こんにちは、河合工務店です。

艶やかでふっくら。防虫剤いっさいなし。

減農薬のい草畳を販売しているMORITA企画の第2弾。

その素晴らしい畳の話の前に、

中国産のいぐさを使った畳が出回る背景と質を、

同社代表の森田さんが説明してくれた。

「今、い草の8割は、中国で生産したもの。

住宅メーカー、マンションデベロパーが、

単価を下げるために『安い畳を』と、中国産を使うことで、

どんどん出回るように。

また、最近は、和室にこだわる人が減り、

『畳はついてるだけでいい』と要望するので、

よけいにそうなります」。

表替えの値段は、中国産が1畳6000円以下で、確かに安価。

ちなみに国産は、通常1万円前後。

<上が国産い草、下が中国産の断面>

サンプルの中国産のい草を触らせてもらうと、

薄っぺらく、もろい感じ。

一方で、国産は、空気をふわり含んで分厚い。

「断面を見ると、中国産はスカスカで、崩れた形。

中国からコンテナで運ぶうち、

海上で長時間揺られ、湿気にやられる対策として、

過剰な乾燥状態にするため干からびた感じに

なるものが多い。

しかし、国産は、国内の生産地から車で運べるので傷まず、

丈夫です」と森田さん。

中国産の畳は、すぐにささくれてしまうものが多く。

これがたくさん市場に出るから、

「畳は面倒だ」と誤解され、畳離れも加速してしまった。

健康にもよくなかった。

「かつて、防虫シートが入っていた化学床の畳は、

中国産のい草の表から、薬品がどんどん揮発してしまい、

しかも防虫効果は2~3年しか持ちませんでした」。

国産畳が中国産に駆逐され、

衰退の一途をたどる厳しい状況下、

MORITA企画は、安心安全な国産畳をつくろうと奮闘。

それには、減農薬のい草を生産する必要があった。

(文責/ライター上田隆)

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