江戸の火消につながる町鳶としての誇り
こんにちは、河合工務店です。
江戸消防記念会の第九区六番組に
所属する小泉工業。
同会は、江戸時代の町火消しに由来する
町鳶の団体で、地域の伝統行事を担う。
「お祭りでは、
神奈川県の氷川神社のご神体を移設して、
地元の中野沼袋氷川神社に、
神様をお迎えするお仮小屋を設営します。
お神輿(みこし)の組み立て・解体・移動も
私らの仕事です」と、専務の小島さんは説明する。
「氏子の各玄関や軒先に提灯をぶら下げます。
注連縄(しめなわ)にしても、
パパッとしばって終わりでなく、
キュキュっと心を込めてしばっていく。
暮れになれば、門松など正月のお飾りも手がけます」。
江戸消防記念会の成り立ちを聞けば、
話が300年さかのぼる。
「江戸時代、幕府や大名の屋敷専属の火消はいましたが、
庶民の家からの大火が収まらない。
そこで、大岡越前守忠相が、各町会の鳶職を組織して、
『いろは四十八組』の町火消をつくったんです。
当時は、建物を破壊する消火法だったので
、鳶職がうってつけだったんでしょう。
火の中に飛び込む気概を持つ者も多かったそうですし」。
この町火消の組織を、
昭和14年に再編成して発足したのが
江戸消防記念会である。小泉工業もこの年に加盟した。
継承される半纏(はんてん)は、町鳶としての誇りである。
「冠婚葬祭に着て行ける日本人の紋付袴、
今の黒スーツと同じ。私たちの業界では正装です」。
K邸の上棟式に、
半纏姿で挨拶された小島さんの姿を思い出す。
<K邸宅の上棟式で、半纏姿の小島さん。
集まった子どもたちにジュースを配る>
どんな会社にしたいかと最後に尋ねる。
「現状維持というのも一つなんですけど、
それは『後退』と同じ。
若い子が集まれる、活気がある元気な会社にしたい。
それには、つらい・汚い・危険の3Kを、
いかに少なくしていくかですね」。
(文責/ライター上田隆)
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