鳥の声、風の音に耳を澄まし、自然とともに生きる家
2021年08月20日
建主訪問
【建主訪問1】杉並の塔の見える家4
<4回シリーズ>
こんにちは、河合工務店です。
会話が途切れてNさんは
「冷たい飲み物はいかが?」と席を立つ。
静けさが、場を覆う。
窓から、陽射しを浴びる庭の緑が揺れて心安らぐ。
都心にある住宅街とは思えない。
「この家の空気、きれいでしょ。
匂いに敏感になるんです。
花やコーヒーのいい香りなど…。
反面、お客さんが来られたとき、
服に染み込んだ洗剤の品名も分かってしまう」
と話すNさん、
七宝作家らしく、鋭敏な感性で自然の移ろいを
家の中で感じ取っている。
「音楽は好きですよ。
でも聴きながら、何かするのはだめ。
鳥の声、風の音、葉擦れの音の、
一瞬一瞬を聞き逃すようで、もったいないからです」。
<Nさんの手がける七宝作品>
今も続くコロナ禍の生活で思うことは。
「出かけることが少なくなりました。
ここで静かに本など読んでいると、
こんなに幸せにしてていいのかなぁと。
家にいることは、ストレスにならない。
それは本当に感謝しています。
家に関しては後悔することは一切ありません。
もし、同じ土地で、もう一回つくることなれば、
同じつくりにするでしょう」。
これから家づくりする人に、
アドバイスするなら。
「一ぺんに全部つくり込むのではなく、住んでみて
『こうしたい、ああしたい』と思ったことを、
少しずつやってみてもいいかも。
とくに家回りなどは」。
昨年、Nさんは、庭師を入れて、庭を少し整えた。
木にかけた小屋に、野生の鳥が住まい、
下につくったささやかな小池に、その鳥が水遊び
するという。
<庭につくった小池。時々、鳥が遊ぶ>
<手入れした庭の様子/ Nさん撮影>
(文責/ライター上田隆)
東京都中野区の河合工務店が自然素材での健康住宅設計やリフォームについて書きます。
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