河合工務店ブログ

河合工務店ホームページへ

河合工務店ブログ

桜文鳥がさえずる「仕事場」兼「ギャラリー」の2階和室

【建主訪問1】杉並の塔の見える家3

<4回シリーズ>

こんにちは、河合工務店です。

「夫は、2階の和室で、

『文豪』のように仕事してます」と、Nさんは笑う。

実際にその様子を覗くと、ご主人は、

畳の上に設置した簡易テーブルにつき、

パソコン画面の向こうの社員と、

打ち合わせをされていた。短パン姿でラフな服装。

エアコンも効いて快適だ。

その横には、木の椅子に乗せられた籠があり、

桜文鳥が「ひよひよ」とさえずっていた。

1階まで聞こえていた美声である。

ライターとしても、「うらやましい仕事空間だなぁ」と、

つい思ってしまう。

ここ2階和室は、Nさんにとって「小鳥の間」。

こだわったのは、2室中央の透かし彫り欄間である。

1年かけて、名古屋の職人を探し出し、

しなう竹の合間を小鳥が飛ぶ図を、

伊勢神宮の御神木に彫り上げてもらった。

<2階和室。「小鳥の間>

床の間は、まさに「純床の間」。

床は松(奈良)、床柱は天然シボリ丸太杉(栃木)、

幕板は屋久杉を使った。

今そこには、Nさんの友人が描いた

桜文鳥の絵が掛軸で飾られている。

<床の間に飾られたNさんの友人の絵>

「住むところがあればいい、

というのも一理ありますが、

それこそ人はパンだけでは生きていけないもの。

文化・芸術・教育に手間暇かけないと

心豊かに暮らせません。

それは、すごく感じています。

結局、最後は自分の内なるものが

大切になってきますから」。

2階和室はもちろん、この家全体が、

Nさんご夫婦の「作品」なのかもしれない。

<庭で孵った四十雀の親子/Nさん撮影>

(文責/ライター上田隆)

ページの先頭へ