桜文鳥がさえずる「仕事場」兼「ギャラリー」の2階和室
2021年08月17日
建主訪問
【建主訪問1】杉並の塔の見える家3
<4回シリーズ>
こんにちは、河合工務店です。
「夫は、2階の和室で、
『文豪』のように仕事してます」と、Nさんは笑う。
実際にその様子を覗くと、ご主人は、
畳の上に設置した簡易テーブルにつき、
パソコン画面の向こうの社員と、
打ち合わせをされていた。短パン姿でラフな服装。
エアコンも効いて快適だ。
その横には、木の椅子に乗せられた籠があり、
桜文鳥が「ひよひよ」とさえずっていた。
1階まで聞こえていた美声である。
ライターとしても、「うらやましい仕事空間だなぁ」と、
つい思ってしまう。
ここ2階和室は、Nさんにとって「小鳥の間」。
こだわったのは、2室中央の透かし彫り欄間である。
1年かけて、名古屋の職人を探し出し、
しなう竹の合間を小鳥が飛ぶ図を、
伊勢神宮の御神木に彫り上げてもらった。
<2階和室。「小鳥の間>
床の間は、まさに「純床の間」。
床は松(奈良)、床柱は天然シボリ丸太杉(栃木)、
幕板は屋久杉を使った。
今そこには、Nさんの友人が描いた
桜文鳥の絵が掛軸で飾られている。
<床の間に飾られたNさんの友人の絵>
「住むところがあればいい、
というのも一理ありますが、
それこそ人はパンだけでは生きていけないもの。
文化・芸術・教育に手間暇かけないと
心豊かに暮らせません。
それは、すごく感じています。
結局、最後は自分の内なるものが
大切になってきますから」。
2階和室はもちろん、この家全体が、
Nさんご夫婦の「作品」なのかもしれない。
<庭で孵った四十雀の親子/Nさん撮影>
(文責/ライター上田隆)
東京都中野区の河合工務店が自然素材での健康住宅設計やリフォームについて書きます。
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