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シックハウス問題から、減農薬のい草畳を

【減農薬のい草畳1】MORITA企画 1 <4回シリーズ>

こんにちは、河合工務店です。

机の上に、稲わらを使った畳と、

化学床の畳のサンプルが2つ。

「ズシリとして、いい手触りですね」と

前者を褒めるなり、MORITA企画代表の森田茂喜さんの

恵比須顔がパッと輝き、「畳愛」のスイッチが入る。

力説するのは、もちろん、人生と社運をかけた、

「減農薬い草の畳」のことだ。

同社は神奈川県大和市にある畳販売店で、

東京、神奈川、千葉、埼玉の畳屋さんと連携して、

体に優しい「本モノ」の畳を販売。

森田さんは、河合工務店の稔社長と意気投合し、

建築業者の有志でつくる

「自然住宅・安心家づくり会」の

メンバーとなっている。

<手前が、減農薬のい草畳。

奥が、ボードを入れた化学畳>

「出回っているのは、この中国産のイグサの入った

安い化学床の畳です。和畳が30キロとすれば、

化学畳は10キロ。畳屋さんがお客さんの家に運ぶのに、

前者は6回、後者は2、3回ですむ。

高齢化が進む畳屋さんは、化学床の畳をススメますよ」。

森田さんが、売りやすい化学床の畳を

ススメないのはなぜか。

「1990年代の中頃、シックハウス症候群という

健康被害が社会問題になりました。

壁のビニールクロスなどの新建材に使われている

ホルムアルデヒドという化学物質が揮発して、

多くの住み手を化学物質過敏症にしてしまいました。

大学の先生が新築を調べたら、

和室が一番良くないという結果が出ます。

どうも畳の表面のい草と、中のわら床の間に入れた

防虫シートが、体にダメージを与えていた。

畳のせいで、人は、防虫剤の上に

寝ていたことになります」。

そこで、「大地を守る会」住宅チーム

(後の「オイシックス・ラ・大地」)と提携し、

防虫・防カビ加工をしない極力農薬を

使わないい草を使った畳を販売し、

現在に至っている。

(文責/ライター上田隆)

<MORITA企画代表の森田茂喜さん>

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