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丹精込めて家つくって大往来

【初代のこと4-4】

<4回シリーズ>

こんにちは、河合工務店です。

〈食通で、粋だった初代。

とっくりの中身は、酒でなく蕎麦湯〉

||インタビュー 孝会長、初代を語る||

子どもの頃から、大工の仕事が嫌だったのは、

いつも家が貧しかったから。

親父は、安請け合いはしない。予算はある。

ただ仕事に惚れ込むと、手間を多くかけてしまう。

1日仕事でも、納得がいかないと2~3日でもやってる。

どうしても予算の範囲を超える。

お施主さんだって、

無尽蔵にはお金は出してくれない。

また、「お金は出すから、やれ」といった

横柄な施主の仕事はやらなかった。

商売人じゃない。

おふくろはいつもため息をついていた。

年中赤字だから。

一生懸命つくった家だから、親父は

建ってからも「あの家どうなってるか」と気にかけて、

よく訪問してた。

今のつくり手は、つくりっぱなし。

家自体が、たんなる「ハコ」で車と同じ。

買い替えられる商品になっている。

本来、家は日本の伝統文化ではあるはず。

それが、プレハブ文化になってしまった。

親子で飲んだことはあるって?…

親父は、酒を一滴も飲まなかった。

大の羊羹好きで、

自分で四谷の店まで買いに行ってたよ。

甘いものに目がなくてね。

タバコも大好きで、死ぬまで吸ってた。

吸い出すと、すぐに灰皿が山盛りになる。

でも、不思議と肺がんにもならず、

健康に96歳まで生きたよ。

おふくろも、横で煙をたくさん吸ったはずだが、

やはり同じ96歳で大往来。

(聞き手/ライター上田隆)

 

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