木材の強度を決める、重要な加工工程とは ~木材の乾燥~
こんにちは、河合工務店です。
家を支える強くしなやかな木材。
その強度は生きている木と比べると、歴然な差があります。
木材はどのようにして、その強度を身につけたのでしょうか。
今回は木材の加工についてお話します。
生きている木から建材としての木材になるまでには、様々な工程がありますが
その工程の中でも特に重要だと言われているのが、乾燥です。
どのように乾燥させるかで、その木材の強度が決まります。
木材を乾燥する方法として、
・自然乾燥
・高温乾燥
・中温乾燥
・低温乾燥
という方法があります。
今の主流は高温乾燥で、90℃の窯に生木を入れて乾燥させます。
短時間で乾燥できるというメリットはあるのですが、繊維が壊れてしまい、木の粘りが失われてしまいます。
もちろん生木より強度は各段に上がるのですが、本来持っている木の強さは発揮できていません。
木が本来持っている強さを発揮させるためには自然乾燥が一番理想的です。
しかし生木を木材として使用できるレベルまで自然乾燥させるには、
木の種類にもよりますが、長い年月が必要とされます。(特に広葉樹は)
低温乾燥は35〜45℃、中温乾燥は50℃で乾燥させるのですが、これでも時間はかかってしまいます。
これでは需要に追いつかないこともあり、今のような高温乾燥が主流になっているのが実情です。
このような事情があってなかなか手に入りにくい、自然乾燥させた木材。
昔の家は高温乾燥機がなかったため、必然的にすべて自然乾燥の木材を使用しています。
今考えると、とても贅沢ですよね。
いつか自然乾燥を普及させるための仕組みづくりを、行政などが仕切ってくれると嬉しいな、と思っています。
今回は少しマニアックなお話になりました。
少しでも木や木材、自然素材に興味を持っていただけると嬉しいです。
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