木の香りに包まれて生きる暮らし
【「脱ケミカル」で「和モダンな家」を】
清々しい木の香りに満ちた部屋。楢板張りの床、吉野の桧の柱、赤松の梁が、艶やかです。建て主のS様が思い描いた「高級旅館のような和モダンの家」をイメージに、できうる限り近づけ施工したS邸。親世帯を1階、子世帯を2階に配置した二世帯住宅で、完全分離型です。敷地は東西に長い42坪。
S様は、当初から実現したい家の構想、「脱ケミカル」という明確なコンセプトをお持ちでした。そのため、私たちも家づくりの方向性がはっきりつかめ、仕事がスムーズに進められました。また、プランの打ち合わせ、素材選びや提案など、いつも優先して取り組んでいただきました。土地探し、工務店探しに苦労されたことから、完成予定まで時間に余裕がありませんでしたが、住み手、つくり手との強い信頼関係によって、双方が納得できる家づくりができました。
【接着剤ではなく、天然の木の香りを求めて】
S様が家を建てる決意をしたのは、ご高齢となったお母様との同居がきっかけでした。念願が叶って石神井の土地を購入したときは、探し初めてから3年半が経過。引越しは9カ月後に迫っていました。
次の工務店探しも、大変ご苦労されました。S様は、無添加・無農薬のこだわりをお持ちでしたからです。新築の友人宅に招かれたとき、接着剤の匂いと刺激に目が開けられないことに驚き、「こんな家には絶対住めない」と自覚。そこで自然素材を使った家をつくる工務店を、口コミや書籍など猛烈に勢いで探されます。気になった工務店を訪れて家を見学するも、目にかなう家はなし。そこで、ネット検索に切り替えて、たどり着かれたのが当社のホームページでした。写真にある家の佇まいが気に入り連絡を取られ、N邸(善福寺の家)を見学。すると、やっと求められていた天然の木の「香り」に包まれ、感激されたとのこと。帰り道、即日で私たちとの家づくりを決意されました。
【豊かな木の家は、人と共に呼吸し、生きている】
構造材・造作材は、すべて選び抜いた国産材です。2階リビングの大屋根を支える8寸角の大黒柱は大変希少なイチョウ科のカヤ、1階大黒柱は9寸角の木曾の桧。柱は吉野吉の桧、梁は福島の赤松、天井板は杉板、床は楢板張り、洗面脱衣所は槙、飾り棚は栃や御山杉などの銘木…。その豊かな木の空間に、心地良い風と光が満ちています。
1・2階住居ともに、居間を中心に寝室が設けられ、浴室・洗面脱衣所とキッチンが同一プランに設計。いずれも通風と採光を取り入れ、冷暖房に頼らないですみます。2階のリビング、子供室には木のぬくもりが伝わる蓄熱式の床暖房を設置。だから、家は、夏涼しく、冬暖かで、年中心身健やかに過ごせます。
施工中、S様は現場に足を運ばれ、家が出来上がる様子に感銘されました。大工の職人技を「芸術」だと褒めてくださったことは、私たちの誇りです。そんな、住み手、つくり手の想いのこもった家は、ドアを開ければ、風が生き物のように駆け巡ります。S様は、家は単なる「箱」ではなく、「人と共存し呼吸している生き物」のように感じられているそうです。
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