ルーブル美術館の館長が絶賛した、藍染スニーカーの技
2021年07月30日
藍染レザースニーカー
【藍染レザースニーカー2】Bluestoneと河合工務店
<4回シリーズ>
こんにちは、河合工務店です。
木のパネルに貼られた藍染レザースニーカーのパーツ。
上に藍染の表革、下に裏革・本底が配置されている。
シンプルかつ洗練されたデザインと、
靴職人の高度な技術が、一目で分かる。
<店内に飾られている、藍染レザースニーカーの
パーツを配置したボード>
「Bluestone」のホームページで掲載していた
このパネルの写真を見て、感銘したのがなんと
フランス(パリ)・ルーブル博物館の館長。
「並びにある、アールデコ美術館に展示したい」
というオファーが、
デザインナーの赤理さんに届けられた。
「ヨーロッパ中世からの靴の歴史を紹介する展覧会に、
ぜひ出品を。現代に至り、海向こうの日本で、
天然の藍で染めたスニーカーが出現したことを
紹介したいのです」と。
ただ、現物は運搬が難しく、
モノはあちらで再構成したそうだ。
そもそも革の藍染というのは、
相当に難易度の高い技術である。
「天然の革に、藍の葉というのは、
まったく相性がよくありませんから」と、赤理さん。
「革を普通に染めると、革繊維が固くなったり、
紙みたいに破れたり。
兵庫県たつの市の革工場と藍染職人の共同開発は、
試行錯誤を繰り返した結果、6年ほどがかかりました」。
かかわる職人は、その世界では名だたる人が並ぶ。
藍師は、外山良治さん。5軒残る藍師の一人で、
無形文化財技術保持者である。
染め師は、京都の「浅井ローケツ」
2代目の浅井直幸さん。
天然灰汁発酵建本藍染にこだわる。
まさに、この藍染レザースニーカー、
日本職人の伝統技が結集した総合芸術。
(文責/ライター上田隆)