初代から二代目、そして三代目に引き継がれた思い ~土台と柱は檜、梁と桁は松~
初代は明治・大正・昭和・平成と職人一筋に生き、平成17年3月に他界。
二代目はこんな頑固親父に「仕事は盗んで覚えろ」と言われ育ち、今では河合工務店会長に就任。
そんな先代を見てきた三代目、代々受け継がれてきた想いを語ります。
先々代、先代の時代には、土台や柱には檜(ヒノキ)を、梁や裄には松を使っていました。
適度な硬さと粘り気のあるヒノキは、今も家づくりには欠かせない材で、土台や基礎に使われています。
一方で、以前はよく使われていた松は、今では一般の住宅ではほとんど使われなくなってしまいました。
その理由としましては、今では真っ直ぐなプレカット素材が多く流通していますため、時間が経過すると曲がりやすい松材の需要が減ってしまったのです。
昔は現場や作業場で大工さんが木材を加工できたので、問題なかったのですが、
現在は、すでに加工済みのものが現場で運ばれることを主流とし、手直しが必要な場合は不良品とされることが通常となってしまったのです。
松は松で他の木にはない、良い風合いがあったのですが・・・寂しい気もします。
その代わりに、今は杉がよく使われています。
構造材から造作材まで幅広く対応できる汎用性の高さが、選ばれる理由のひとつです。
特に柔らかく肌触りがいい杉の特性を活かした床材としてのニーズは高く、私たちもよく使っています。
今の時代、床材といえば合板フローリングを使う家も多いのですが、高温多湿の日本の気候で、将来どれだけくっついていられるのかは、疑問です。
接着剤を大量に使用しているので、部屋の空気中に揮発した化学物質が常に存在することになるのも、気になる点です。
コストの面から集積材を選ばれる方もいらっしゃると思うのですが、自然素材を使用していただいた方が将来的にも、健康的にもメリットがあるのではないかなと思っています。
時代の移り変わりにより、家づくりも変化するものです。
「土台と柱は檜、梁と桁は松」というのも、「土台と柱は檜、造作材と床は杉」と言い換えられるかもしれませんね。
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